庭来たる鳥死す
鳥、死す時、死後硬直なる兆し見せたり
鳥の足縮こまる様、胸に突き刺さる思いあり
とても飛ぶ鳥の様想像できず
その鳥、めおとなり
めおとの片割れ、対鳥求め日々庭探す
死する鳥、土中にあり
見つかるはずなく、辺り歩索
時、虚しく過ぐるなり
土中の鳥、触れつも風吹きつも、見えるはなびく毛のみ
生物的反応皆無
めおと鳥、ただただ哀れ
・庭に飛んできた珍しい鳥が死にました。
鳩やカラスは近寄れば飛び立ちますが、この鳥は歩くだけで飛び立とうとしませんでした。
大きな音を立ててみると、羽を広げましたが、思い切り前に転びました。
その後も懸命に歩く鳥の姿は悲しいものがありました。
しばらくすると鳥が倒れこんで居ました。
「動悸」、という心臓が激しく鼓動する症状が見られました。胸の辺りがずっと震えていました。
すると脚から羽まで痙攣を始めたのです。
目も当てられない。見ていられない。
しかし見ている自分は獣医ではありません。人間と違い応急処置もなにもありません。行動選択で許されるのは「見届ける」だけでした。
頭をなでました。抵抗しませんでした。
やがて
手足が収縮していきます。
死後硬直です。
もう一度頭をなでました。抵抗しませんでした。本当に。
動悸も止まっていました。もう毛が風になびく以外に反応はありません。
穴を掘りました。
埋めてあげました。ほかにしてやれることがありません。
だってその辺に置いておけばカラスや猫が食べに来ます。
弱肉強食の世界です。弱いか強いか以外の力は一切功をなしません。
次の日、カラスや猫ではなく、死んだ鳥と同じ種類の鳥が飛んできました。
死んだ鳥が横たわっていた所をずっとうろうろしていました。
その鳥はいつも2匹で庭にやってきていました。
仲間か、めおとでしょう。
これ以上何か出来ることはありません。
死体を見せる?認識できるでしょうか。確証はありません。
生物的反応はないんですから。
そんな話
鳥、死す時、死後硬直なる兆し見せたり
鳥の足縮こまる様、胸に突き刺さる思いあり
とても飛ぶ鳥の様想像できず
その鳥、めおとなり
めおとの片割れ、対鳥求め日々庭探す
死する鳥、土中にあり
見つかるはずなく、辺り歩索
時、虚しく過ぐるなり
土中の鳥、触れつも風吹きつも、見えるはなびく毛のみ
生物的反応皆無
めおと鳥、ただただ哀れ
・庭に飛んできた珍しい鳥が死にました。
鳩やカラスは近寄れば飛び立ちますが、この鳥は歩くだけで飛び立とうとしませんでした。
大きな音を立ててみると、羽を広げましたが、思い切り前に転びました。
その後も懸命に歩く鳥の姿は悲しいものがありました。
しばらくすると鳥が倒れこんで居ました。
「動悸」、という心臓が激しく鼓動する症状が見られました。胸の辺りがずっと震えていました。
すると脚から羽まで痙攣を始めたのです。
目も当てられない。見ていられない。
しかし見ている自分は獣医ではありません。人間と違い応急処置もなにもありません。行動選択で許されるのは「見届ける」だけでした。
頭をなでました。抵抗しませんでした。
やがて
手足が収縮していきます。
死後硬直です。
もう一度頭をなでました。抵抗しませんでした。本当に。
動悸も止まっていました。もう毛が風になびく以外に反応はありません。
穴を掘りました。
埋めてあげました。ほかにしてやれることがありません。
だってその辺に置いておけばカラスや猫が食べに来ます。
弱肉強食の世界です。弱いか強いか以外の力は一切功をなしません。
次の日、カラスや猫ではなく、死んだ鳥と同じ種類の鳥が飛んできました。
死んだ鳥が横たわっていた所をずっとうろうろしていました。
その鳥はいつも2匹で庭にやってきていました。
仲間か、めおとでしょう。
これ以上何か出来ることはありません。
死体を見せる?認識できるでしょうか。確証はありません。
生物的反応はないんですから。
そんな話
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