芳しくあらず

2005年5月9日 日常
庭来たる鳥死す

鳥、死す時、死後硬直なる兆し見せたり

鳥の足縮こまる様、胸に突き刺さる思いあり

とても飛ぶ鳥の様想像できず

その鳥、めおとなり

めおとの片割れ、対鳥求め日々庭探す

死する鳥、土中にあり

見つかるはずなく、辺り歩索

時、虚しく過ぐるなり

土中の鳥、触れつも風吹きつも、見えるはなびく毛のみ

生物的反応皆無

めおと鳥、ただただ哀れ





・庭に飛んできた珍しい鳥が死にました。

鳩やカラスは近寄れば飛び立ちますが、この鳥は歩くだけで飛び立とうとしませんでした。

大きな音を立ててみると、羽を広げましたが、思い切り前に転びました。

その後も懸命に歩く鳥の姿は悲しいものがありました。

しばらくすると鳥が倒れこんで居ました。

「動悸」、という心臓が激しく鼓動する症状が見られました。胸の辺りがずっと震えていました。

すると脚から羽まで痙攣を始めたのです。

目も当てられない。見ていられない。

しかし見ている自分は獣医ではありません。人間と違い応急処置もなにもありません。行動選択で許されるのは「見届ける」だけでした。

頭をなでました。抵抗しませんでした。

やがて

手足が収縮していきます。

死後硬直です。

もう一度頭をなでました。抵抗しませんでした。本当に。

動悸も止まっていました。もう毛が風になびく以外に反応はありません。

穴を掘りました。

埋めてあげました。ほかにしてやれることがありません。

だってその辺に置いておけばカラスや猫が食べに来ます。

弱肉強食の世界です。弱いか強いか以外の力は一切功をなしません。

次の日、カラスや猫ではなく、死んだ鳥と同じ種類の鳥が飛んできました。

死んだ鳥が横たわっていた所をずっとうろうろしていました。

その鳥はいつも2匹で庭にやってきていました。

仲間か、めおとでしょう。

これ以上何か出来ることはありません。

死体を見せる?認識できるでしょうか。確証はありません。

生物的反応はないんですから。

そんな話

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